自己実現の欲求2012年07月10日 14:41



(前回からの続き)

「自我の欲求」が満たされると、最上位である「自己実現の欲求」を求めるようになる。

この欲求は「個性を生かし、能力を発揮したい欲求」である。

「自我の欲求」は他人に自分の存在をアピールすることだが、それは他人の目に自分を映しだしたいと言うことである。

そして、それは「いつも誰かに見つめられていたい。」と言う気持である。

しかし、「自己実現の欲求」は他人の目に映る自分の姿を考えるのではなく、自分の目に映る自分の姿を見ることである。

自分のよりよい姿を自分で見つけ出したいとする欲求なのである。

だが、社会を構成する一員としての「自己実現の欲求」は、ただ闇雲に自己実現すればよいというものではない。

自分の回りの人間を満足させることにより、自分が満足していく状態であり、その時に「自己実現の欲求」は満たされるのである。

回りの人間の満足とは「その人間の利益や幸福」であり、それを無視した「自己実現」はあり得ない。

特に、販売の現場では、「自己実現」を達成するには、「相手の満足」(顧客満足)なくしてはありえないことが、すぐに理解できよう。

相手を満足させることなく、「自分の満足」だけを追い求めた結果がバブルであり、それが崩壊したのは、当然のことである。

また、営業マンの「自己実現」は相手の満足(顧客満足)だけではなく、会社の満足なくしてはあり得ない。