顧客満足は顧客の期待を超えたところにある2012年06月01日 00:01

企業経営の課題のひとつに、「顧客満足」がある。

自社の顧客をいかに満足させるか。満足させることが、自社の繁栄につながるのだから、顧客満足なしには、事業経営は成り立たない。

では、顧客満足とは何か。

平たく言えば、お客様をいかに満足させるかということになるだろう。
満足のもとになるのが、期待である。期待があるから、満足がある。

期待とは、お客様が購入する商品・サービスの便益に対して、これくらいの満足を得られるであろうと考えているもの。

この期待を充足させることができれば、顧客満足を充足したということになる。

ここで、一つ考えておきたいことがある。

それは、顧客の期待に応えることでよいのか、ということである。
これでは、顧客にとっては、期待に応えただけで、十分な満足は得られない。

顧客の考えている期待より、さらに一段上のものを与えることによって、顧客満足はより高まるのである。

「顧客満足は顧客の期待を超えたところにある。」

販売力の強化2012年06月10日 19:53

販売力の強化

中小企業の経営状況は厳しい。今後、厳しさはさらに増すだろう。

東京商工リサーチが8日に発表した、5月の倒産状況をみると、前年同月比7.1%増で、「不況型倒産」の占める割合は、8割台である。倒産の原因では、構成比でみると、「販売不振」が約70%と、大きなウエイトを占めている。

長引くデフレ不況、欧州危機による信用不安、円高による輸出の大幅減少など、企業を取り巻く環境は厳しくなる一方である。

さらに、消費税10%が現実間近となり、将来に対する消費者の不安は高まる一方であり、中小企業は消費税を価格転嫁できずに、倒産に追い込まれる企業が出てくると予想されている。

「廃業したい。」と言う小規模経営者の声が聞こえてくる。

今後、企業を取り巻く環境は厳しくなる一方で、将来に希望を持てる要因がないのが現実である。

だからといって、手を拱いているわけにはいかない。一社でも多くの企業が荒波を乗り越えて、希望を持てるようにするのが、事業羅針盤の役割である。

今、すべきことは多い。前記したように、倒産の第一の原因は、「販売不振」である。

企業にとって必要なものは、売上と利益の確保である。中小企業の多くは売上が減少し、赤字が続いている。赤字解消のための経費縮減策にも限界がある。

なんと言っても、売上を増加させること。これが、企業を存続させるための一番の方策である。

そこで、売上増加策として主要な「販売力の強化」について、次回以降、書いていく予定である。

質問疑問等があれば、是非とも、お聞かせ頂きたい。
読者と共に、より良い羅針盤にしていきたいと念願する次第である。

営業マンと仕事2012年06月11日 11:38

「営業マンと仕事」


販売力の強化で重要なことは、営業マンの存在である。

専任の営業マンであれ、会社の代表である社長であれ、営業を積極的に行うことが重要である。

そんなこと言われなくても分かっているし、最大限やっているよ、という声が聞こえてきそう。

営業をやればいいからと言って、闇雲に、営業をしたとしても、成果を上げることは難しいだろう。右肩上がりの時代なら、名刺を交換するだけでも、売上につながったかも知れない。

しかし、今日の時代は難しい。だからこそ、営業とはどのように行うのがよいのか。販売力強化につながる営業マンのあり方、営業のやり方などについて、考えてみたい。

1 営業マンと仕事

世界では、日本人は「仕事好き」であると言われている。

それは違う。仕事が好きなわけじゃない、仕事をしないと生きていけないからだと言う人が多いかもしれない。

現実にはどうだろうか。何もしないで生きていくことは大変なことだ。趣味のある人なら、趣味が仕事ならいいのにと思うだろう。

ただ、会社にいて仕事をする以上、仕事を好きになることは良いことだ。それも、ただ「好き」というだけではなく、仕事をしていないと、安心できないほどに好きになるなら、申し分ない。

以前の日本人は、「働きばち」や「ワーカーホリック」と呼ばれ、有給休暇はほとんど取らず、サービス残業は苦にならず、ただひたすら、「会社のため」に仕事をしていた。「過労死」は、今や、世界に通用する言葉になっている。

しかし、その仕事人間も、最近は時短やバブルの崩壊、円高、長引くデフレの影響などで、仕事量が激減している。

ところが、暇な時間が増えても、「特に、何もすることがない。」と言う人間が多い。あまり仕事をし過ぎて、仕事以外のことは何もしてこなかったためである。

このような会社人間が今日の繁栄を作り上げた。そして、これからも、日本を支えていく中核であり続けるだろう。

会社人間にとっては、仕事は「生きがい」であり、自分の人生そのものである。経営者を始め、多くの営業マンも、また同様である。

(次回へ続く)

あなたの愛する人2012年06月16日 20:29

あなたの愛する人

(1)営業マンは、なぜ、一生懸命に働くのか?

まず、質問。

「あなたが一番愛する人は誰ですか?」

「家族」、「恋人」、また、「自分」と、答える人が多いだろう。これらの答えは、いずれも、人間として、ごく自然の答えである。中には、「誰もいない。」と、答える人がいるかも知れない。

愛する人がいないことは、悲しいことである。愛する人がいれば、それだけで、世の中がバラ色になるから不思議だ。

人間の気分は周囲や自分の思いに、大きく左右されやすい。

その典型が、病気である。「病は気から」と、昔から言われているように、病気の多くは気持ちが作り出している。ストレスやノイローゼなどは、その悪例である。

また、他の事例がある。

正確ではないかもしれないが、大筋は次のことであったと記憶している。

元気な人間に、「どこか病気なの?」と言う問いかけを何人もの人間が問い続けると、元気な人間は次第に元気がなくなり、病気の兆候を見せ始めると言う。

何人かの人間の言葉が、健康な人間を病気にさせるのなら、その逆もあり得るだろう。

愛する人の存在が、バラ色の世界を生み出すように、言葉ひとつひとつが人生の苦しさを忘れさせ、元気づけてくれる。

先の質問に、まだ「いない」と答えた人は早く愛する人を見つけよう。

バラ色の人生があなたを待っているから。

誰のために働いていますか2012年06月25日 02:10


では、次の質問にいこう。

「一生懸命に働いているのは、誰のためですか?」

この答えはどうだろうか。

前回の質問と同じ答えが多いかと思う。

既婚者なら、ほとんど「家族のため」と答えるだろう。家族のために、家族団欒を犠牲にして、働いているのだから、不思議な話だ。

独身者なら、ほとんど「自分のため」であり、将来結婚するかも知れない「恋人のため」である。

これらの答えから、次のことが考えられる。

営業マンが一生懸命に働くのは誰のためでもない、自分の愛する人のためである。少しでも多額の給料を貰い、少しでも高い地位に就きたいのも、愛する人を幸せにしたいからである。

人間は誰でも、この気持ちを胸に抱きながら働いている。

金がすべてではないことも、高い地位に就くことが即、幸せにつながるものではないことは分かっている。

しかし、これらを得ることによって、幸せに近づくことは現実である。

世の中には、「金も地位もいらない。」と言う人がいる。だが、地位はなくても、金がなければ生きられない。

ましてや、他人よりもいい生活をしようと思えば、より多くの金が必要だ。金がなければ幸せになることができない。

以前、

「幸せってなんだっけ?」

と言うCMソングがあった。

今日ではモノが豊富にあり過ぎて、モノによる満足感は少ない。その分、ココロの飢えはひどくなっている。

それを、このCMソングが表現していると思う。

だが、ココロの満足を得る前提には、モノが満たされている状況がある。この満足感があって初めて、ココロの問題となる。